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日本の伝統文化を象徴する日本酒。
常温でも、冷やしても、温めてもおいしい、こんなお酒、世界中どこを探してもないですよね。
お刺身をつまみながら日本酒を飲んでいると「日本に生まれて本当に良かった」と思います。
今では、外国の方も日本酒の美味しさに気付き「Sake」と呼んで親しんでいます。
この記事では、「日本酒」という呼称にスポットを当て、別名はあるのか、また日本酒の酒造の背景、名酒たちの特徴、そして日本酒と地酒の違いについて詳しく探ります。
- 日本酒と清酒の違い
- 日本酒の別名4つ
- 日本酒と地酒の違い、およびそれぞれの特徴
- 日本酒の多様な表現と用語の基本知識
日本酒の別名とは?その呼称と背景
- 日本酒と清酒:定義の違い
- 法律での位置づけと業界の対応
- 日本酒の名酒:伝統と革新
- 清酒の起源と変遷
- 日本酒の味わいを表現
- 日本酒用語の基本知識
日本酒と清酒:定義の違い
日本酒と清酒、どちらも言葉として知っていると思いますが、正確に違いを答えることができますか?
どちらも同じような意味だと思いがちですが、実は明確な違いがあります。
日本酒と清酒について、国税庁のHPに詳しい記載があったので引用します。
「清酒」と「日本酒」について
「清酒」(Sake)とは、海外産も含め、米、米こうじ及び水を主な原料として発酵させてこしたものを広く言います。
「清酒」のうち「日本酒」(Nihonshu / Japanese Sake)とは、原料の米に日本産米を用い、日本国内で醸造したもののみを言い、こうした「日本酒」という呼称は地理的表示(G I)として保護されています。
引用:国税庁 HP
つまり「清酒」は、海外産も含め、米、米こうじ及び水を、主な原料として発酵させてこしたものを広く言うもので、これには「日本酒」も含まれます。
「日本酒」は、厳格に原料の米、米こうじに日本産米のみを使用し、日本国内で醸造したもののみを言います。
法律での位置づけと業界の対応
三 「清酒」とは、左に掲げる酒類をいう。
引用:国税庁 HP
- イ 米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの
- ロ 米、水及び清酒かす、米こうじその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの(イ又はハに該当するものを除く。)。但し、その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が米(こうじ米を含む。)の重量をこえないものに限る。
- ハ 清酒に清酒かすを加えて、こしたもの
酒税法では「清酒」という表現が使われていて、これは、酒税法上の分類や税率を定める基準となっています。
一方で、日本酒造組合中央会などの業界団体は、より広く親しまれている「日本酒」という表現を使っていて、これは消費者にも親しみやすい一般的な呼び方です。
日本酒の名酒:伝統と革新
日本酒の名酒と呼ばれるものは、その独特の製法、歴史的背景、そして地域の特性を反映した味わいによって、高く評価されています。
これらの酒は、古来から伝わる伝統的な醸造技術に基づいて作られており、その製造過程は、酒蔵の職人技と深い知識で成り立つ芸術的な作業です。
清酒の起源と変遷
清酒の起源ははっきりしていませんが、その歴史は弥生時代にまで遡ります。
原料となる米、米麹、水が必要なことから、日本に稲作が伝わった時期と考えられているのです。
初期の清酒は、寺院や貴族の間で造られ、宮廷文化の一環として発展しました。
時代を経るにつれて、技術の革新や原料の改良が進み、今日の多様な味わいの日本酒へと進化してきました。
日本酒の味わいを表現
日本酒の味わいは、その製法や原料、醸造過程の細かな違いによって形成される複雑で豊かなものです。
基本的に日本酒の風味は、米の品種、水質、酵母の種類、さらには酒蔵の地域や気候によっても変わります。
これらの要素が複合的に作用し、各々の日本酒に独特の特性を与えています。
日本酒用語の基本知識
日本酒をより深く理解し楽しむためには、基本的な用語を知っておくといいでしょう。
例えば「純米酒」、「吟醸酒」、「大吟醸酒」といった特定名称酒や、「火入れ」、「生酒」、「にごり酒」といった醸造過程での用語などは日本酒の特徴を理解する上で欠かせません。
まず、「純米酒」とは、米と米麹のみを原料として造られた日本酒のことを指します。
「吟醸酒」と「大吟醸酒」は、精米歩合が低い(米をより多く削る)ことが特徴。
「火入れ」とは、日本酒を熱処理することを指し、これによって酒の品質を安定させ、長期保存が可能になります。
一方で、「生酒」は火入れを行わない日本酒で、鮮烈な味わいとフレッシュな香りが特徴です。
生酒は火入れによる熱処理を施していないため、保存方法に注意が必要ですが、その分、生き生きとした風味が楽しめます。
また、「にごり酒」とは、濾過過程で酒粕を完全に取り除かないことによって生まれる、濁りのある日本酒。
にごり酒は、米の豊かな風味とともに、滑らかな口当たりが特徴で、見た目にも特徴的な白濁した色合いをしています。
日本酒の世界は奥が深く、これらの用語を知ることで、その世界をより広く知る楽しみが生まれます。
日本酒の別名とは?種類を理解する
- 日本酒の別名:他の呼び方
- 日本酒と地酒の違いと特徴
- 特定名称酒とは
- 地域別日本酒の特色と魅力
- 日本酒が女性におすすめの理由
- 日本酒カクテルの可能性
- 日本酒とマッチする料理
日本酒の別名:他の呼び方
日本酒には、他の呼び方もたくさんあるようですが、よく耳にする呼び方を紹介します。
・百薬の長:適度な酒はどんな薬にも勝る効果があるという意味。
・般若湯:酒好き僧侶の隠語。これを飲めば智慧が湧くとされた。
・九献:杯を三献ずつ三度差すこと。祝儀などの作法が、直接酒を指すように。
・気違い水:飲むと正気を失うことがあることから酒を指す。
酒好きが飲む理由にしているような言葉が多いですね。
日本酒と地酒の違いと特徴
日本酒は全国各地で造られていますが、一般的に地酒とは、日本酒の名産地して知られる兵庫県の灘や、京都府の伏見以外で造られる日本酒のことをいいます。
地酒はその土地の気候や水、地元産の米を活かした酒造りが特徴で、地域ごとに異なる味わいや香りを楽しむことができます。
特定名称酒とは
特定名称酒とは、お米の精米歩合や原材料などの条件を満たした清酒の分類で「純米酒」「吟醸酒」「本醸造酒」の3つに分けられます。
さらに原材料や製造方法の違いで8つに分けられ、この8つのどれにも該当しない清酒を「普通酒」や「一般酒」と呼びます。
▪️特定名称酒分類
特定名称 | 原材料 | 精米歩合 | |
純米酒 | 純米酒 | 米、米麹 | – |
純米吟醸酒 | 米、米麹 | 60%以下 | |
純米大吟醸酒 | 米、米麹 | 50%以下 | |
特別純米酒 | 米、米麹 | 60%以下 または特別な醸造方法 | |
吟醸酒 | 吟醸酒 | 米、米麹、 醸造アルコール | 60%以下 |
大吟醸酒 | 米、米麹、 醸造アルコール | 50%以下 | |
本醸造酒 | 本醸造酒 | 米、米麹、 醸造アルコール | 70%以下 |
特別本醸造酒 | 米、米麹、 醸造アルコール | 60%以下 または特別な醸造方法 |
「純米酒」は、米と米麹のみを原料として造られる清酒で、この純度の高さが、米本来の味わいをダイレクトに感じられる基になっていて、さらに、純米酒の中には精米歩合(米をどれだけ削ったかを示す比率)によって細分化される「純米吟醸酒」や「純米大吟醸酒」があり、これらはさらに繊細な味わいを持ちます。
一方で、「吟醸酒」と「大吟醸酒」は、精米歩合が60%以下、50%以下と定められ、米をより多く削ることで生まれるフルーティな香りと繊細な味わいが特徴です。
吟醸酒の製造は、低温でゆっくりとした発酵工程によって独特の香りが生まれます。
「本醸造酒」は、精米歩合が70%以下で、醸造アルコールが加えられ、この醸造アルコールの添加により、味わいの幅が広がり、軽快で飲みやすい特徴を持ちます。
また「特別本醸造酒」は、特別な製法で造られた本醸造酒で、精米歩合が60%以下と定められています。
地域別日本酒の特色と魅力
日本各地の酒蔵では、それぞれの地域に合わせた日本酒が造られています。
この多様性は、日本の地形や気候、水質の違いで生まれます。
例えば、北海道の清酒は寒冷な気候が生み出す独特の清涼感とキレのある味わいが特徴で、一方、山形や新潟の清酒は、柔らかな水を使用することで、まろやかで飲みやすい特徴を持っています。
これらの地域ごとの特色を理解することで、日本酒の深い味わいをより豊かに楽しむことができます。
日本酒が女性におすすめの理由
日本酒は、その繊細な味わいと香りで女性にも好まれています。
最近は、フルーティな香りや甘みを持つものや、発泡性の日本酒、女性向けにデザインされた美しいボトルも増えていて人気です。
また、日本酒に含まれるアミノ酸は美容にも良いとされており、健康や美容意識の高い女性におすすめのお酒と言えるでしょう。
日本酒カクテルの可能性
日本酒はそのまま飲むだけでなく、カクテルのベースとしても優れています。
簡単なところでは、日本酒を炭酸水で割った「Sake ハイボール」や、コーラで割った「Sake コークハイ」、ジンジャーエールで割った「Sakeジンジャー」など。
【Sake ハイボール作り方】
- グラスに氷を入れ、日本酒を60ml注ぐ
- 炭酸水60mlを注ぐ※炭酸水の量はお好みで(60ml〜120ml)
- お好みでカットしたレモンを添えて出来上がり
日本酒ベースのカクテルは、従来のカクテルにはない独特の風味を味わえるので、新しい飲み方を楽しんでみてはいかがでしょう。
日本酒とマッチする料理
日本酒は和食と相性が良く、お刺身やお寿司、煮物や焼き魚に鍋・・・とメニューを上げたらキリがありません。
また、チーズとも相性がバッチリで、栄養をとりながら美味しく組み合わせることができます。
同じ発酵食品で、旨味成分であるアミノ酸の相乗効果が引き立て合ってくれるんですね。
あと、チョコレートとも良く合います。
日本酒ボンボン(中に日本酒が入ったチョコレート)を食べたことありませんか?
絶妙に合うので、ぜひ試してみてください。
日本酒の別名とは?他の呼び方とその由来:まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 日本酒と清酒は異なる呼称であり、日本酒は清酒に含まれる
- 日本酒の歴史は弥生時代まで遡り、初期は寺院や貴族によって造られた
- 江戸時代に醸造技術が進化し、清酒の品質が飛躍的に向上
- 現代の日本酒は伝統と革新の融合であり、多様なスタイルが存在
- 特定名称酒は日本酒の分類で「純米酒」「吟醸酒」「本醸造酒」に分けられる
- 地酒はその土地の気候や水質に基づき、地域特有の特色を持つ
- 日本酒の味わいは原料や醸造方法により大きく異なる
- 地酒は各地域の文化や歴史を反映しており、地域ごとの個性がある
- 日本酒の多様な味わいは米の種類、水質、酵母の選択などに影響される
- 低温長期発酵は繊細な味わいの日本酒を生み出す
- 日本酒の楽しみは、その製造過程や背景の知識を深めることで増す
- 特定名称酒の分類は日本酒選びの重要な指針となる