【この記事のポイントをまとめます】
バンクホールウイスキーの評価が気になっていませんか?
バンクホール ウイスキー は、2019年にイギリス・ブラックプールで誕生した比較的新しいウイスキーブランドで、2023年から本格的に日本市場でも流通が始まりました。
この記事では、バンクホールウイスキーの評価を中心に、その特徴や味わい、ラインナップを詳しくご紹介します。
華やかでフルーティーと好評な一方で、まずいと感じる声があるのも事実。そうした評価の分かれ目についても丁寧に解説します。
また、初心者にもおすすめのバンクホールシングルモルトをはじめ、個性的なブリティッシュ シングルモルトや、手頃な価格で楽しめるブレンデットウイスキーなど、バンクホールウイスキーの種類にも注目。
購入前に気になる定価や、どこで売っているかという実用的な情報も網羅しています。

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さらに、国際的なコンペティションでの受賞歴や、それぞれの銘柄に適した飲み方・ペアリングの提案も掲載。これからバンクホールを試してみたい方や、自分に合う1本を見つけたい方にも役立つ内容となっています。
ぜひ最後までご覧ください。
- バンクホールウイスキーの基本的な特徴と製法
- 各ラインナップの種類ごとの味や香りの違い
- 賛否両論ある評価とその理由
- 購入方法や価格、飲み方・ペアリングのポイント
バンクホールウイスキーの評価と特徴

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- バンクホールとはどんなウイスキー?
- 蒸留所のこだわりと製法
- ラインナップの種類とラベルを解説
- バンクホールシングルモルトの特徴
- バンクホールブリティッシュシングルモルトの魅力
- バンクホールウイスキーブレンデットとは
バンクホールとはどんなウイスキー?

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バンクホールは、イギリスのブラックプールで生まれた比較的新しいウイスキーブランドです。2019年に創設され、2023年から本格的にリリースが始まりました。
特徴としては、スコッチ、アメリカン、アイリッシュなど、複数のウイスキー文化を参考にしたブレンド技術と製造工程を取り入れている点。伝統と革新を融合した製法が、バンクホールの個性を生み出しています。
ただし、華やかな香りやスパイシーさの主張が強く、飲む人の好みによっては「クセがある」と感じられる場合もあります。
手頃な価格で上質な味わいを楽しめるコストパフォーマンスに優れたイングリッシュウイスキーとして注目されていて、シングルモルトに挑戦したい初心者にも適していますが、やや個性的な香味のため、好みが分かれる可能性もある点には注意が必要です。
蒸留所のこだわりと製法
ここでは、バンクホール蒸留所のウイスキーに込められた「哲学」と「製造へのこだわり」についてご紹介します。
まず注目したいのが、製造スタイルとして採用している「グレイン・トゥ・グラス(grain to glass)」という一貫体制。
これは、原材料の調達から粉砕、発酵、蒸留、熟成、ボトリングに至るすべての工程を蒸留所内で完結させる方式で、品質の一貫性を高めるだけでなく、味わいに明確な個性を持たせることにもつながります。
例えば、バンクホールではイギリス産の麦芽を使用し、発酵時間を一般的な蒸留所よりも長めに設定しています。この工夫により、フルーティーで奥行きのある香りを引き出しやすくしています。
さらに、蒸留にはアメリカ型のポットスチルを使用するというユニークな特徴があり、これは、通常のイングリッシュウイスキーに見られない要素で、バーボン由来の技術を積極的に取り入れている証です。

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その結果、香ばしさと甘み、そして力強さを兼ね備えた味わいに仕上がっています。
また、熟成に用いる樽の種類にも独自の工夫が見られます。エクスバーボン樽を75%、アメリカンバージンオーク樽を25%の割合で使用し、これによってバニラやトフィーのような甘いアロマと、ウッディでスパイシーな深みのあるフレーバーが生まれています。
このような製法からもわかる通り、バンクホール蒸留所は単なる伝統の継承ではなく、新しい価値をウイスキーに加える姿勢を大切にしています。多文化を融合させた製法と、細部まで考え抜かれたプロセスにより、誰もが一度は試してみたくなるような魅力的なウイスキーを生み出しているのです。
ラインナップの種類とラベルを解説
バンクホールのウイスキーは、2025年時点で主に3種類のラインナップが展開されています。それぞれの特徴はラベルカラーと一緒に区別されており、初心者でも選びやすくなっています。

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詳しくは後述しますが、まず基本となるのが「バンクホール シングルモルト(赤ラベル)」。
元バーボン樽とアメリカンバージンオーク樽で熟成されており、フルーティーで甘さのある香りと、スパイスやチョコレートのような味わいが楽しめます。アルコール度数は40%。日本でも流通が多く、初めて飲むならこの赤ラベルが基本となるでしょう。
次に「バンクホール ブリティッシュモルト(青ラベル)」があります。
これはイングランド(バンクホール蒸留所)、ウェールズ(アバーフォールズ蒸留所)、スコットランド(ボニントン蒸留所)のモルト原酒をブレンドしたブレンデッドモルトで、複数の地域の特徴を活かした複雑な風味が魅力です。ベリーやバニラのような甘い香りと、クリーミーな味わいが特長で、アルコール度数は46%。
最後に「ディスティラーズカット シングルモルト(紫ラベル)」です。
こちらは46%のやや高めのアルコール度数で、ノンチルフィルタード製法(冷却ろ過なし)を採用。熟成感や風味の濃厚さが際立つ一本です。さまざまな果実やオークのスパイス感が感じられ、より上級者向けの味わいと言えます。
このようにバンクホールのウイスキーは、それぞれのラベルごとに明確な特徴と個性があり、目的や好みに応じて選べる楽しさがあります。
バンクホールシングルモルトの特徴
バンクホール シングルモルトは、イギリスのバンクホール蒸留所で製造されているシングルモルトウイスキー。価格帯が手頃なことから、入門用としても人気があります。
このウイスキーの最大の特長は、熟成にバーボン樽(75%)とアメリカンバージンオーク樽(25%)を使用している点。
これにより、洋梨やオレンジを思わせるフルーティーな香りと、トフィーやバニラのような甘くまろやかな風味がバランスよく感じられます。
アルコール度数は40%で、口当たりは非常に滑らかです。ストレートでも飲みやすいため、ウイスキーに慣れていない人でも安心して楽しめます。
「クセが少ない」「スムーズで雑味がない」といった評価が目立つのも納得できる設計です。
一方で、ウイスキー愛好家の中には「深みや複雑さに欠ける」と感じる人もいます。重厚でスモーキーなタイプを好む方には、やや物足りなく映るかもしれません。

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それでもこのバンクホール シングルモルトは、シンプルで香りの良いウイスキーを求める方や、初めてシングルモルトに挑戦する人にとって、手頃で安心感のある選択肢といえるでしょう。
バンクホールブリティッシュシングルモルトの魅力
バンクホール ブリティッシュ シングルモルトは、2023年にリリースされたバンクホールブランドの中核を担う商品です。「ブリティッシュ」という名のとおり、イングリッシュウイスキーとしてのアイデンティティが色濃く表れています。

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このウイスキーの魅力のひとつは、伝統的なスコッチやアメリカンウイスキーに加えて、アイリッシュの製法までも参考にした独自のスタイル。
具体的には、香りにはトフィーやポーチドペア(洋梨のコンポート)、柑橘の皮の甘さ、イチジクといった甘やかでフルーティーな要素が感じられます。
味わいもまた個性的で、ドライフルーツ、シナモン、ダークチョコレート、そしてエスプレッソのようなビターなコクがバランス良く広がります。
これにより、安価ながらも“飲んで満足感のある一本”として評価されています。
一方で、強めのシナモンや独特の甘さが「人を選ぶ」とも言われており、誰にでも絶対に好まれるタイプではありません。そのため、自分の味覚に合うかを見極めながら、少量から試してみるのがおすすめです。
このようにバンクホール ブリティッシュ シングルモルトは、価格以上の品質と個性を備えた、今後の成長が期待されるブランドと言えるでしょう。
バンクホールウイスキーブレンデットとは
バンクホール ウイスキー ブレンデットとは、複数の蒸留所でつくられたモルト原酒をバンクホール蒸留所でブレンドし、一本に仕上げたウイスキーのことです。一般的なブレンデッドウイスキーと異なり、「グレーンウイスキー」を含まず、すべてモルト原酒だけで構成されているブレンデッドモルトに分類されます。
この製品の特徴は、イングランドのバンクホール蒸留所を中心に、スコットランドのボニントン蒸留所、ウェールズのアバーフォールズ蒸留所など、英国各地の原酒を独自にブレンドしている点にあります。
それぞれの地域が持つ味わいの個性が重なり合い、フルーティーさ・甘さ・ほのかなスパイス感がバランスよく楽しめます。
また、ブレンデッドと聞くと「味がぼやける」といったイメージを持たれる方もいるかもしれません。
しかしこのバンクホールのブレンデットは、モルトだけを使用しているため、原酒の厚みや香りの豊かさがしっかり残っていることが高く評価されています。
一方で、スモーキーさや重厚感を求める方には少し軽く感じられる可能性があります。そのため、ライトで飲みやすい味わいを好む方に特におすすめです。

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バンクホール ウイスキー ブレンデットは、ウイスキー初心者から中級者までが楽しめる「ほどよい複雑さ」を備えた一本といえるでしょう。飲みやすさと多層的な風味を両立した、現代的なブレンデッドモルトです。
バンクホールウイスキーの評価と全体像

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- バンクホールウイスキーはまずい?実際の意見
- 気になる定価とコストパフォーマンス
- 信頼できる味わいと受賞歴
- バンクホールウイスキーはどこで売ってる?
- 魅力を引き立てるおすすめの飲み方
- ペアリングで広がる味わいの世界
バンクホールウイスキーはまずい?実際の意見
バンクホールウイスキーに対して「まずい」と感じる人がいるのは事実ですが、そうした声にはいくつかの共通点があります。たとえば、「香りが軽すぎて物足りない」「甘さが前に出すぎて好みに合わない」といった意見が見られます。

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これは、バンクホールが全体的にスモーキーさやピート感を抑えた、マイルドでスムーズな味わいを重視していることが影響しています。
シングルモルトに複雑さや重厚なコクを求める愛好家にとっては、やや物足りなく映るのかもしれません。
一方で、「雑味がない」「飲みやすい」「香りが華やかでクセが少ない」といった肯定的な意見も多数あります。とくにウイスキー初心者や、ハイボール向けにライトな味を好む層からは高い評価を受けています。
こう考えると、「まずい」と感じるかどうかは、飲み手の好みに大きく左右されるといえるでしょう。
重めのアイラ系ウイスキーを好む方には合わないかもしれませんが、軽やかでフルーティーなウイスキーを求めている人には相性のよい一本です。
味の印象は人それぞれですが、バンクホールは“ウイスキーのとっつきにくさ”を和らげた設計になっているため、評価が分かれるのも自然なことだといえます。
気になる定価とコストパフォーマンス
バンクホールウイスキーは、イギリス産のシングルモルトやブレンデッドモルトとしては比較的安価な部類に入ります。定価は確認できませんでしたが、2025年時点では、主要ラインナップの販売価格は以下のようになっています。
- バンクホール シングルモルト(赤ラベル):税込2,400円前後
- バンクホール ブリティッシュモルト(青ラベル):税込2,500円〜2,800円程度
- ディスティラーズカット(紫ラベル):税込3,000円前後
これらの価格帯でありながら、すべてモルトウイスキーで構成されており、人工香料などは使われていません。
加水調整や熟成樽の工夫によって自然な香りと味わいが引き出されているため、価格以上の品質と満足感が得られると評されています。

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このように考えると、バンクホールは“気軽に買える価格で、しっかり楽しめるウイスキー”という位置づけです。コストを抑えつつも、個性のある一本を探している方にとっては、コストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。
信頼できる味わいと受賞歴
バンクホールウイスキーは、その価格帯からは想像しにくいほど、味わいのバランスと品質に優れているという評価を受けていて、実際に、複数の国際的な品評会での受賞歴がその実力を裏付けています。

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たとえば、「バンクホール ブリティッシュ シングルモルト」はWorld Whiskies Awards 2025で銀賞を受賞しており、イングランドを代表するシングルモルトとして認められています。また、「バンクホール シガー モルト」は同じ大会でカテゴリーウィナー(部門最優秀賞)を獲得しており、個性的かつ完成度の高い味わいが評価された結果といえるでしょう。
さらに、「バンクホール シングルモルト」「ブレンデット」「シガーモルト」の3種類がLondon Spirits Competition 2025で銀メダルを獲得しています。いずれも93点前後の高得点で、価格以上の品質が国際的にも認められています。
これらの結果から、バンクホールウイスキーは単なる「低価格ウイスキー」にとどまらず、世界基準で評価されたコストパフォーマンスの高い銘柄として信頼を集めていることがわかります。
バンクホールウイスキーはどこで売ってる?
バンクホールウイスキーは、現在日本国内でも流通が拡大しつつあり、正規代理店を通じて輸入された製品がAmazonや楽天などで販売されています。
特に「正規輸入品」と明記された商品は、品質や保存状態の点で安心して購入できる選択肢といえます。
ただし、国内での取り扱いはまだ限られており、スーパーや酒販店では見かける機会が少ないのが現状。そのため、現時点ではネット通販がもっとも入手しやすい手段となっています。
今後さらに知名度が上がれば、実店舗での取り扱いも増えてくると考えられますが、現段階ではオンラインでの購入が確実です。
購入時には「正規代理店輸入品」の表記があるかどうかを確認するとより安心です。

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魅力を引き立てるおすすめの飲み方
バンクホールウイスキーの持つ繊細な香りと飲みやすさを活かすには、飲み方にもひと工夫を加えるとより楽しめます。スタンダードな赤ラベル(シングルモルト)はアルコール度数40%と比較的穏やかで、フルーティーで甘い香りが特徴です。

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最初に試してほしいのは「ストレート」。室温で少しずつ味わうことで、トフィーやバニラ、洋梨のような香りがゆっくりと広がっていきます。
とくに香りを重視したい方には、この飲み方が最も適しています。
一方、アルコール感が気になる方や軽やかに楽しみたい方には「ハイボール」もおすすめ。
炭酸を加えることで、オレンジやシナモンのような香りが一層引き立ち、爽快感が増します。夏場や食中酒としても適した飲み方です。
また、少量の加水(トワイスアップ)も効果的です。加水することでアルコールの刺激が和らぎ、フルーツ系の甘さや木樽の風味がより繊細に感じられるようになります。
いずれの飲み方でも、グラスは広がりのあるタイプ(チューリップ型など)を選ぶと香りが逃げにくく、より深く味わえます。温度や量によって印象が変わるため、好みに合わせて調整しながら楽しむのがコツです。
ペアリングで広がる味わいの世界
バンクホールウイスキーは、そのバランスの取れた味わいから、食べ物とのペアリングでも力を発揮します。特に赤ラベルのシングルモルトは、フルーティーで甘さのある香りが特徴で、さまざまな料理と相性が良いです。
たとえば、スモークチーズやミルクチョコレートと合わせると、樽由来のバニラ感と甘味が一体となり、まろやかな余韻が楽しめます。
口に残る油分がウイスキーの風味をよりクリアに感じさせてくれる点も魅力です。
肉料理であれば、やや甘辛いタレを使ったローストビーフや照り焼きチキンがおすすめ。
ウイスキーに含まれるわずかなスパイス感が料理の旨味と重なり、奥行きのある味わいが生まれます。
また、ブリティッシュモルトやシガーモルトのように個性の強いタイプには、ドライフルーツやナッツといったシンプルなスナックが好相性です。
味を邪魔せず、それぞれの風味を引き立ててくれます。

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甘口寄りのフルーティーな印象を持つバンクホールは、デザートとも合わせやすいのが特徴です。たとえばバニラアイスやキャラメル系のプリンと組み合わせると、同系統の甘さが調和し、リッチな食後のひとときが演出できます。
このように、バンクホールは料理との組み合わせ次第でまったく異なる表情を見せるウイスキーです。シーンや気分に合わせてペアリングを工夫することで、より豊かな楽しみ方ができるでしょう。
バンクホールウイスキーの評価と特徴:まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 2019年にイギリス・ブラックプールで創設された新興ウイスキーブランド
- 製造はグレイン・トゥ・グラス方式で一貫管理されている
- スコッチやアメリカンなど複数文化の技術を取り入れた製法が特徴
- 蒸留にはアメリカ式ポットスチルを使用し独自性を追求
- 熟成にエクスバーボン樽とアメリカンバージンオーク樽を併用
- 赤ラベル(シングルモルト)は40%で甘く華やかな香りが魅力
- 青ラベル(ブリティッシュモルト)は複数地域の原酒をブレンド
- 紫ラベル(ディスティラーズカット)はノンチルで濃厚な風味
- モルト100%のブレンデッドモルトも展開し香り豊か
- 初心者でも選びやすいようラベルカラーで分類されている
- フルーティーな香りとバランスの良い味わいが多くの層に支持されている
- 一部で「甘さが強すぎる」「軽い」と感じる声もある
- 国際品評会で複数の賞を受賞しており品質の裏付けがある
- 実店舗よりも通販での購入が主流で「正規輸入品」表記が安心
- ストレート・ハイボール・加水など飲み方により表情が変わる